カムチャツカ半島地震 津波警報発令での鎌倉市の対応
2025-08-01
7月30日(水)朝8:25頃、カムチャツカ半島付近を震源とするM8.7の大地震が発生、鎌倉市の海水浴場を含む日本の太平洋沿岸地域の広い範囲で津波警報が発令され、市内に防災無線とサイレンが鳴り響く騒然とした状況になりましたが、結果的に相模湾に押し寄せた津波は30cmほどで、幸いにも特段大きな被害はありませんでした。
鎌倉市および市議会での津波避難対応や交通機関への長蛇の列の様子が新聞各紙やNHK/民放TV局のニュースで大きく取り上げられるなど、注目を集めました。私が最新状況共有のため都度更新していたXも毎日・産経新聞に取り上げていただきました。
【鎌倉市および市議会の対応】
◆午前09:40に津波警報が発令されたため、災害対策本部を立ち上げ、もともと指定避難所ではないが、市役所本庁舎・分庁舎を津波避難場所として開放。
◆JR横須賀線、江ノ電、路線バスが運休となり、鎌倉駅方面から続々と地域住民と観光客が市役所に避難して来たことで、各フロア・廊下が人で溢れかえる。中澤議長の迅速な判断で議場、委員会室、応接室等を開放。私も副議長室を開放。あっという間に避難者で一杯に。多く(6割ほど)が外国人観光客。ちなみに鎌倉市議会として議場等を開放したのは今回が初めて。
◆備蓄していたミネラルウォーターとライスクッキーを市職員と議会事務局職員が避難者へ提供。大人用紙おむつも提供。
◆JR横須賀線、江ノ電、路線バスの運転再開の見込みがないため、松尾市長指揮の下、午後には鎌倉市役所から運行しているモノレール湘南深沢駅まで、市公用車フル動員で避難者(最終的に1500人ほど)をピストン輸送。
◆帰宅困難者には本庁舎、大船行政センター、鎌倉芸術館を朝まで開放できる体制に。21時過ぎには横須賀線が運転再開したため、殆どの方が帰宅の途に。
◆21:43 災害対策本部解散。
【今後の課題】
避難者に寄り添った市職員の献身的な対応と、鎌倉市議会として初めて、議場含め議会棟を迅速に開放した事は、避難者からも「神対応だった」と大変感謝されたことは嬉しく思います。
一方、今回は大きな混乱もなくすみましたが、観光地として様々な課題が浮き彫りに。特に訪日外国人の数が日本人観光客を大きく上回っている現状から、これまでの対策では追いつかない状況。市民と観光客が混在した状態で、どう対応していくか?を改めて考える必要があります。
◆災害対策本部を置く本庁舎の在り方と機能。
◆指定避難場所への円滑な案内/誘導。
◆藤沢市が新たに開設した津波避難タワーのような建屋の確保。
◆津波警報の多言語対応。
◆駅などでの避難案内、避難誘導案内板の適切な場所への設置と多言語対応。
◆災害発生時のJRなど公共交通機関との綿密な連携。
◆帰宅困難者の受け入れ場所のキャパ。(今回のように横須賀線・江ノ電が止まると移動不可となり、陸の孤島状態。バスやタクシーによるピストン輸送にも限界があり、道路も大渋滞)
◆小中学校体育館など指定避難所の空調設備配置(今回は酷暑だったため、空調のない体育館から教室へ移動したそうです)
等々。
今回は津波警報が発令されてから津波到達見込み時間まで1時間以上と余裕があったこともあり、混乱もなく落ち着いて対処出来ましたが、今後起きるであろう南海トラフ地震の場合は、最短で津波到達まで十数分しかないことを考えると・・。
また、今回強く感じたことは、災害発生時には多くの方がSNSから情報収集するため、皆さんが必要としている情報を如何にスピーディー且つ正確にSNSで発信できるか?が極めて重要であると痛感しました。


